作業時間が半減、薬剤費5分の1 トルコギキョウに微生物土改剤(日本農業新聞2024.2.8)
JAあまくさトルコギキョウ部会の革新的な取り組み
日本農業新聞(2024.2.8)の特集記事によりJAあまくさトルコギキョウ部会の取り組みが掲載されましたので、ご紹介いたします。
(本文記事)
JAあまくさトルコギキョウ部会は、土壌還元消毒に使う資材を見直し、省力化と経費の削減した。約を実現250種類もの好氣性土壤微生物を配合した微生物土壌改良資材を新たに使用。暑い時期の6月下旬から7月に行う作業の時間が半減し、薬剤費は5分の1になった。
トルコギキョウに微生物土改材トルコギキョウは連作障害を避けるために土壌還元消毒を行う。これまで部会では土壌消毒の効果を高めるため米ぬかと土壌発酵処理剤を混ぜて行っていたが、散布に時間がかかり資材費が高いことが課題だった。
新たな微生物土壌改良資材はJA営農指導員からの勧めを受けて導入した。有機物を強力に分解する土壌善玉菌や、植物の生育を強くする微生物を厳選して配合しているのが特徴だ。 既存のハウス内かん水設備から流し込むだけなので、従来の散布にかかる手間が無くなり、作業時間が大幅に短縮した。 ハウス1棟当たり1日かかっていた作業が半日で終わるようになった。10a当たりの薬剤費は約2万1000円から約4000円に減った。作物の生育や品質にも影響はない。
生産者は、削減した作業時間を圃場(ほじょう)の整備などに使えるようになり、規模拡大や品質向上に注力できる。同部会の川端純二部会長は「労力軽減と資材高騰の中で経費削減は部会にとってうれしい話題だ。今後も様子をみながら使っていきたい」と話した。同部会では12名が11月出荷から6月まで出荷。本数660万本、販売高1億1000万円を計画する。
(補足情報)
JAあまくさトルコギキョウ部会は、環境に優しい土壌消毒方法として、太陽熱消毒を先進的に導入していましたが、これまで使用していた土壌発酵処理剤(他社資材、微生物粉剤)のコストや、処理の労力に課題を抱えていました。
そこで、JA営農指導員の勧めにより、サンビオティック資材の「菌力アップ」を導入することにより、コストの大幅な削減と、土壌消毒や土壌改良効果を確保することが出来ました。(写真中央部に菌力アップ)
現在は、他の作物へも太陽熱消毒や栽培に使用する資材に、サンビオティック資材を導入し、産地全体での農業コストの削減と、収量性の改善に取り組んでいます。