鈴なりのトマト栽培−圧巻!「成功率100/100は珍しい。鼻が高いですよ!」
日本一のトマト産地八代(熊本県) 連作障害に悩んだ
11月下旬にお伺いしたのは日本一のトマトの産地、熊本県八代地域。
今年、この地域で好成績をたたき出しているのは、トマト農家のSさんです。
Sさんは、今作から本格的に「菌力アップ」を導入してトマトを栽培しています。ハウスにお伺いすると、生き生きとトマトが生長していました。
「菌力アップ、いいですよ〜!ほんと、実感できるレベルで土が柔らかくなりますよね。効いてますよ。」と、笑いながら土を触って見せてくれました。
Sさんは、昨年は土壌病害で2〜3割が枯れるという非常に痛い経験をしました。シンジェンタの「TYホップ6」という品種で、台木はがんばる根シリーズで最も病気に強いとされているものです。
「それでも、これだけの病害が出るのか」と、品種の力に限界を感じたのと、やはり改めて土づくりを考え直す必要性を感じたのでした。
わらにもすがる思いで「菌力アップ」導入
そこで、地域の組合に相談したところ、「菌力アップがいいよ」とお勧めしてもらったのです。
わらにもすがる思いで、今期は土づくりから「菌力アップ」を導入して取り組みました。(太陽熱消毒から使用し、五穀堆肥30袋/10aも施用しました。その後、糖力アップ、コーソゴールドも使用しています。)
するとどうでしょう。今年は、非常に調子が良く、友達が見に来て驚くほどの絶好調なのです。
「今年は調子いいです。枯れた株は1本もないですから。序盤からバンバンですよ。はっはっは!」と、意気揚々と嬉しそうです。
最近は、秋口でも気温が高く、果菜類はなかなか難しいスタートとなることが多いですが、近隣の農家さんが10ケース程度しか出荷しないときに、Sさんは100ケースも出荷していたといいますから、絶好調を通り越して、爆発と言っても良い状態ですね。
収量だけでなく、品質もアップした
「とにかく樹勢が強くて、展開が速いですよね。玉も大きいですね。ほとんど握りこぶしくらいの大きさの2Lサイズですよ。Mは、ほとんどないですね。」
菌力アップは、当初から5L/10aを3日おきに潅水する熱心さでした。非常に調子が良いし、土壌病害もないので、そこまでしなくても大丈夫ですよ、ということで、後半は1週間に1回程度にしてもらいました。
そのほか、コーソゴールドや糖力アップなども、基準に沿って潅水しています。
「それに、これだけ高温でも、玉が硬いんですよね。秀品率は85%です。消石灰は300kgやりましたが、吸肥力が強いから、カルシウムが効いてるんでしょうね。」
そうです、樹勢が強いだけなら、窒素が効いているだけかもしれませんが、ガクが力強く張っていてカルシウムもしっかり効いていることが見て取れます。
カルシウムは、根の働きが高まっていないと吸収されにくい成分ですから、やはり菌力アップで根の活力が高まっているのでしょうね。
友達にも菌力アップを紹介したら喜ばれた
「実は、友達のKくんとYくんにも紹介したんですよ、菌力アップ。そしたら、二人ともびっくりしてましたよ。土が柔らかくなったって。」
「特にKくんなんか、30年の連作で土が壊れてるって言ってたんだけど、黄化葉巻病が回復して来たっていって、ほんとに喜んでましたよ。間違いなく黄化葉巻病だったのが、3週間で生長点が普通に展開し始めたから、びっくりしたって言ってましたよ。」
「友達に紹介して、100/100で効果が出るってほんと珍しいですよ。すごいですね。自分も鼻が高いですよ。」と、自分のこと以上に嬉しそうでした。
「ほんと、今年は30t目標も超えれる気がしますよ。菌力アップのお陰です、ありがとうございます。目標達成したら、今度は味ですね。またご指導お願いします。」と、トマトづくりにさらに情熱を燃やし始めたSさんでした。
土づくりの可能性と大切さを実感した体験になったのではないでしょうか。