ミニトマト アンモニア障害回復事例
長崎県でミニトマトのアイコを作っているDさん。
この地域では、環境にやさしい栽培法が確立されており、生協や大手のスーパーからも、評価の高いトマトやミニトマトが栽培されています。
同じ地域の生産者の紹介でサンビオティックを導入
そんな先進的な農家の一人であるDさんは、同じ地域の多くの生産者が、菌力アップを使っていることに気が付きました。資材の説明を聞いて、どうも良さそうだと思ったDさんは、前年の栽培後半から菌力アップや糖力アップを取り入れてみました。
収穫終盤だったとはいえ、確かになんとなく生育が良いような、、、そんな手ごたえがDさんにはありました。
「よし、来年は最初から使ってみよう」
菌力アップで葉が焼けた?
ところが、最初から困ったことが起こりました。なんと、苗が植えたとたんに、黒く葉焼けしてきたのです。
「菌力アップをやったら、葉が焼けたんですよ!」
問い合わせを受けてびっくりした私は、すぐに状況を確認しました。
症状からするとアンモニアのガス害です。原因は土壌pHの高さ・・・。
「石灰たっぷり振ってから植えませんでした?」
聞いてみると当たりでした。
元々ECが高かったので残留窒素が多いと判断し、有機百倍は省略し、五穀堆肥、「鈴成」を元肥に入れています。
しかし、前作に石灰をたっぷり振っていたのが残ってアルカリ性となり、残留窒素からアンモニアガスが発生したのです。
「植える前に菌力アップをやって、最低2週間は空けるべきでした。でもまだきっと大丈夫ですよ。続けて、菌力アップ、糖力アップをやってください。」
作物の生命力というのは面白いですね。アイコは、みるみるうちに回復しました。
やはり、残留窒素が多かったようで、樹勢は非常に強く、暴れそうになったのですが、ここには「鈴成」を入れたので、しっかりと着花して来ます。
「すごいですよ、半分以上がダブル果梗枝です。じつは比較のために隣のハウスは、サンビオティック無しにしてあるんですけど、もう樹が暴れて大変ですよ。(笑)やっぱりこっちの圃場は、「鈴成」のおかげで成り込み良かですね。」
菌力アップでしっかりと根を張らせ、残留窒素を生かしながら「鈴成」でしっかりと着花・結実。
様々な栽培体系に共通するサンビオティック農業共通の形です。