サンビオティック体験記

就農2年目にして部会トップ!アスパラガス栽培のコツを掴んだ!

アスパラガス新規就農。がんばるしかない!

非常にうれしい情報が飛び込んできました!なんと、サンビオティック資材を活用して、新規就農のアスパラガス生産者が、異常気象のなか見事な戦いを制して、部会一位の収量を上げたそうです!

素晴しいことですね!ノウハウや経験も少なく、不安や困難に押しつぶされそうになっている新規就農者が、見事な成績を出してくれたというのは、本当にうれしく、心から安堵の気持ちでいっぱいになります。

この素晴しい生産者は、ハウスでのアスパラガス生産の盛んな地域、長崎県は島原地区でがんばっている平田真一さんです。

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新規就農2年目での快挙を果たした平田さん

平田さんは、写真の通りまだお若く、脱サラしてからの新規就農生産者です。まだ、就農して2年目というホヤホヤの生産者ですが、お父さんもアスパラガスの現役農家ということで、心強い味方がいながらの新規就農ということです。
しかしやはり厳しい農業の世界、いざ飛び込むには、とても勇気のある決心だっただろうなと思います。

「アスパラガスに取り組む上で、一番の不安は何でしたか?」とお聞きすると、即座に返ってきた言葉は「それは、栽培の仕方も肥料のことも何も知らないことですよ。」と平田さん。

確かに、数ヵ月の事前実習を経験したとはいえ、やはりほとんど真っさらの状態からのスタートです。

しかも、今年はよりによって、アスパラガス生産者にとっては、非常に難しい不作の年。夏の高温・乾燥や干ばつで、多くの生産者が例年の成績が出せない年でした。
やはり新規就農者にとっては、非常に高いハードルの年ではなかったかと思うんですよね。

信用できる肥料屋さんを探していた。

平田さんは、とにかく右も左もわからない中、実は地域の「慣行基準」というものには、疑問を持っていたといいます。

7月中旬 新規就農とは思えない手入れの行き届いた圃場

生産者ごとに、畑の土質や環境が様々なのに、なんで一律のマニュアルがあって、それをやってれば大丈夫と言えるんでしょうか生育や土質にあった肥料のやり方や、栽培の仕方が必要なんじゃないか。そう思ってましたね。だから、地域基準というのには、正直言って不信感がありましたよ。(笑)」

確かに、言われてみればそうなんですが、これは、新規就農者だから素朴に思う疑問点かもしれませんよね。

とても当たり前の正しい視点なのですが、長年やっている生産者にはなかなか生まれてこない考えですよね。
最初にお会いしたときにそんな話をされましたので、実に的を射た考え方をする方だなと感心したのを覚えています。

そんな中で、とにかく1年目は、各地の生産者にお話を聞きに行き、勉強して、「自分なりの栽培体系」を構築することを目標にしていたといいます。

3年で、しっかりとした栽培体系を作り上げる。それができなければ、アスパラは辞める!

そう、心に決めて取り組み始めたと言いますから、すごい覚悟です。

そんななか出会ったのが、サンビオティックでした。同じ長崎県のアスパラガスの篤農家さんとお話ししているときに、「いいよ」と紹介されたのが、サンビオティックの「イーオス」だったそうです

「酢を使うとは面白い!いままでのJAさんの指導にもないし、画期的なことなのかもしれない。」

そう直感したそうです。

それからインターネットで調べたり、使ってみたりして、少しずつサンビオティック資材を導入したそうです。
ふとした時の、ふとした出会いですが、自分の直感を素直に実行し、調べたり、使ってみたりするところは、やはり優秀な生産者の共通点じゃないかなと感じます

イーオスなど、サンビオティック資材を使い始めてまもなく、実際に話を聞き、指導してもらいたいと思ったところ、サンビオティックが長崎県の会社ということがわかり、連絡してみると、快く圃場を見に来てくれるとの返事をもらって、うれしかったそうです。

後になっておっしゃってくださったことですが、信頼できる肥料屋さんをずっと探していたそうです。

「一回しか来ない肥料屋さんや、売りっぱなしの肥料屋さんが多い中で、何度も圃場にきて巡回してくれたことは、本当に信頼できる肥料屋さんだなと思いましたよ。僕なんか、栽培理論も肥料のことも分からないことが多すぎる中、あれはホントにありがたかったですよ!」と平田さん。

非常にうれしいコメントですよね。まったく、その言葉だけで肥料屋冥利に尽きるというものですが、サンビオティックの資材をフル活用して実践した2年目の成績が、非常に素晴しいものだったことに、さらに感動しています。

これだ、これは良いぞ!と資材への手応え

様々なサンビオティック資材をお試しいただく中で、特に良かったのは「菌力アップ」と「イーオス」だそうです。

アスパラの生育が変わるのが実感

アスパラの生育が変わるのが実感できました。状態が良くなるのが、目に見えました。

これだ、これは良いぞ!

そんな手応えがあったそうです。
素晴しかったのは、使用し始めて2〜3ヵ月たったころです。

最近、特にすごいんですよ!」と喜んでおられたのは、6月後半のこと。6月後半と言えば、すでにハウス内の気温は40℃近くにもなり、暑さで奇形や穂先の開き、曲がりなどが増える時期です。
そんな中、平田さんのJA出荷の明細書を見せていただくと、なんとほとんどが秀品です。

秀品率は100%に近いですよ!優品(二級品)は3〜5%前後しかないですから、他の生産者もびっくりしていますよ。」

そして、品質だけでなく、収量も本人が驚くほどの量を毎日収獲されていました。6月下旬、この時点ですでに平田さんの部会内の収量はトップになりました。

このままいけば、部会で1位は夢じゃないですよ。がんばります!

7月中旬 猛暑のなか秀品率が非常に高いアスパラの生育が変わるのが実感

いま、平田さんが大切にしていることは、いかに根を健全に保つかという点と、いかに環境ストレスを軽減するかということです。それが、まさに菌力アップとイーオスの目的ということですね。

特にアスパラガスは、新規圃場では良いものの、年々と肥料が蓄積し、塩類障害や塩基バランスの崩れを来している圃場も多く見られます。また土壌分析上は良くても、アレロパシー物質がたまり、収量性が伸びない圃場も多く見られます

アスパラガス特有のそのような連作障害対策として、土壌微生物を増やし、土壌環境を良い状態を維持することの重要性は非常に高いのです

土壌微生物が有機物を分解しながら活発に活動することで、団粒構造が形成され、また、土壌の保肥力が高まります。アスパラガスの場合、窒素肥料の施用量がかなり多くなりがちですが、土壌環境が良ければ、減肥しても収量性を落とさずに栽培できるものなんですね。

また、様々な有機物を施用し、微生物を活性化させることで、アレロパシー物質も分解されていくと言われています。やはり「化学」に偏った栽培方法、土作りでは、アスパラガスの連作障害対策はできません。半永年作物だからこそ、より土作りの重要性が高いのですね。

そして、環境ストレスというのは、アスパラガスの場合は、やはり高温、乾燥です。

乾燥については、実はアスパラガスは、比較的乾燥にも強いのですが、「アスパラは水で育てる」との格言があるほど、やはり収量を伸ばすためにも、土壌の水分保持は大切な要素になります。逆に言うと、水を存分にあげられる畑が、収量アップの鍵だと言うことです。

清らかなで豊富な湧き水は、島原の宝

ただそうはいっても、高温になると葉からの蒸散量が非常に増えるので吸水量が追いつかない状況が発生します。
多くの場合、植物にとって、高温ストレスと乾燥ストレスは一緒にやってきます

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6月下旬の旺盛な葉の様子

そこで、平田さんが積極的に活用しているのがイーオスです
イーオスの内容は、いわゆる「食酢」ですが、一般には市販されていない高濃度の酢酸を含んだ商品です。(市販の食酢の3倍以上)

酢酸には、近年、植物の高温・乾燥ストレスへの耐性を高める非常に面白い現象が見つかっています。酢酸が、植物が傷つくことへの防御を促す「ジャスモン酸」という植物ホルモンを活性し、そのホルモンが高温や乾燥への耐性を高める作用があるんですね。

【参考】
植物に酢酸を与えると乾燥に強くなるメカニズムを発見(科学技術振興機構)
https://www.jst.go.jp/pr/announce/20170627/index.html

酢酸を使って乾燥ストレスに打ち勝つ植物の生存戦略とは(academist Journal)
https://academist-cf.com/journal/?p=5448

その仕組みを利用するのは、実に簡単。イーオスを潅水したり、葉面散布したりするだけなんですね。
植物生理をうまく利用すると、非常に面白いことができるという一例です。

2年目で達成した!部会ダントツ1位の実績!

そして11月下旬、非常にうれしい情報が飛び込んできました!
平田さんは、なんと就農2年目にして、部会での反当収量No.1の成績となったそうなのです!

大変素晴しい成果です。長崎県は、全国でもアスパラガスの生産量は5本の指に入る非常に盛んな地域です。
そのようなアスパラガスの盛んな地域での部会No.1の実績は、非常に素晴しいものです。しかも、内容を伺ってみると、2位の方とは、15%以上もの大差をつけてのNo.1の実績だったそうです!いわゆるダントツという状態ですね!

▶今期収量実績 平田さん約3.3t/10a、地域平均2.5t/10a、2位の生産者2.8t/10a

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収穫終盤を迎え、ハウスで喜びの表情を見せる平田さん

この反収を見ても、今年の天候がいかにアスパラガスの生産者にとって、厳しい気象条件だったかがわかります。

特に梅雨明け以降の暑さや乾燥で、夏芽の収量が例年の半分くらいだった生産者も多かったそうですから、昨今の異常気象への対策の有無が、結果を左右する年であったのかもしれません

ご報告のお電話をいただいたとき、「よかったですね!平田さん!」とお祝いの言葉を言いましたら、「いやホント、今年はとにかく頑張りましたからね!うれしいですよ!サンビオティックもやって良かったですよ!」と非常に喜んでおられました。

「来年は、さらに面積を増やして、反収4tを目指します。また、ご指導をお願いします!」と、希望に燃える平田さんでした。

実績も素晴しいですが、夢や目標を持って、わくわくしながら農業ができる。これもまた本当に素敵なことですね。

そんな平田さんの農業を応援できたこと、またこれからも応援できることをとてもうれしく思います。
ぜひ来期はさらに素晴しい成績を上げ、アスパラ農家としての自信を確実なものにしてほしいなと思います。

10月上旬 病気などなく夏を乗り切ったアスパラ
ここから貯蔵養分の蓄積を促進させていく

今期のサンビオティック資材の使い方をご紹介

ちなみに、より詳しく平田さんのサンビオティック資材の使用方法について、ご紹介しておきたいと思います。

春芽促進と発根促進

品名使用時期使用量
(10a当たり)
使用方法
菌力アップ2月〜9月5L週1回潅水

上の表は横スクロールで確認できます。

病害虫対策、および高温・乾燥対策、夏場の品質向上とトロケ防止

品名使用時期使用量
(10a当たり)
使用方法
イーオス2月〜10月1L週1回
混用して潅水
本格にがり2月〜10月2L

上の表は横スクロールで確認できます。

※時々、防除と混用して葉面散布も実施

貯蔵養分の蓄積を促進

品名使用時期使用量
(10a当たり)
使用方法
本気Ca(マジカル)10月〜11月1kg週1回潅水
コーソゴールド3kg

上の表は横スクロールで確認できます。

アスパラ農家の皆さん、また夏野菜や夏越しの果樹を栽培する皆さんも、上記の方法をぜひご参考にしてみてくださいね。

※次期は、土壌分析値に基づき、改善を加えていきたいと考えています。
※本格にがりについては、塩類ですから、土壌EC値に基づき適切な使用量をご検討ください。