(促成栽培)ナス・ピーマン・パプリカ栽培マニュアル
育苗
5〜9月 育苗期
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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育苗培土(市販) | 必要量 | 混和 |
鈴成 | 培土に対して5% |
【備考】
播種または鉢上げする場合の培土には、病気に強く、花芽分化しやすい苗を作るため、鈴成を培土に5%混和します。有機質の少ない培土の場合は、五穀堆肥のような植物性堆肥または腐葉土を10%混和し、混和後2週間程度おくと、良くなじみます。
健苗育成
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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菌力アップ | 200倍希釈 | 7日おき潅水 (4回以上) |
コーソゴールド | 500倍希釈 |
【備考】
発芽後やセルトレー育苗の場合は菌力アップは500倍希釈、本葉展開後は300倍希釈、ポットへ鉢上げ後は100〜200倍希釈で潅水します。培土に元肥が入っていない場合や、肥料が足りない場合は、市販のNPK液肥を混用します。
(自身で接ぎ木や挿し木する場合は、切断面に菌力アップが掛からないように注意し、活着後からご使用ください。)
高温・乾燥対策
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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イーオス | 300〜500倍希釈 | 7日おき潅水 (4回以上) |
タスケルプ! | 2000倍希釈 |
【備考】
夏季や乾燥しがちな時期の育苗や、病害対策の場合、または徒長気味の時はイーオスとタスケルプ!を使用します。菌力アップとは混用しません。立枯病等の糸状菌病害の対策では、さらに本気Ca(マジカル)2000倍希釈を加用します。
花芽分化促進
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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コーソゴールド | 500倍希釈 | 葉面散布 (7日おき) |
海王 | 5000倍希釈 |
【備考】
花芽分化促進となります。防除の際、農薬(銅剤以外)とコーソゴールド、海王を混用して散布すると良いです。
本圃の土づくり
ワンポイントアドバイス!
本圃の土づくりが成功の決め手です。さらに健全な土づくりをするため、有機物を入れて微生物相を作ります。
土づくりのプログラムとしてお勧めします。(もちろん、必須ではありません。)
5月下旬(収穫終了次第) 緑肥栽培
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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菌力アップ | 5L | 全面散布 |
緑肥種子 (クロタラリア、ギニアグラス、 ソルゴーなど) | 3〜5kg |
【備考】
地力の回復、塩類の除去、センチュウ対策、土づくりのため緑肥栽培を組み込むと、土が健全となり収量が増加します。
5月下旬、収穫終了後速やかに、トマト残渣や前作残渣をすき込み耕耘し、緑肥種子と菌力アップを散布します。(病害発生時は、すき込まずに圃場外へ持ち出し処分する。)
緑肥が生育し、約2ヵ月後にはすき込み、太陽熱消毒処理に移行します。
7月下旬 太陽熱消毒処理(太陽養生処理)
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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菌力アップ | 10L | 全面散布 |
有機物 (バーク堆肥、裁断わら、もみ殻、米ぬか、ふすまなど) | 2〜3t |
【備考】
太陽熱消毒(養生処理)は、薬剤消毒に比べ安全で低コストなうえ、有用微生物を増やすため土づくりにもなる経済メリットが大きい方法です。
菌力アップを使用すると、温度上昇しやすくなるため、消毒効果が高まり、また土壌団粒化を促進します。処理の具体的方法は、別途、「太陽熱消毒処理(養生処理)マニュアル」をご参照ください。
本圃(元肥〜収穫期)
7〜8月 本圃準備(元肥)
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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堆肥 | 2〜3t | 土壌混和 |
有機百倍 | 7〜10袋 | |
鈴成 | 10袋 |
【備考】
あらかじめ土壌分析に応じて、pHを6.5程度に調整するため、石灰、苦土などを施用しておきます。苦土入りのカキ殻石灰などがお勧めです。
その後、2〜3t程度の植物性堆肥、バーク堆肥もしくは牛糞堆肥などの堆肥を施用します。豚糞、鶏糞の場合は、500kg以下とします。堆肥施用後混和し、1ヵ月〜2ヵ月置きます。(太陽熱処理で施用している場合は省略。)
薬剤土壌消毒や太陽熱消毒、還元消毒をした後は微生物が減っています。消毒後に必ず菌力アップ10Lを潅水します。
元肥の有機百倍は、マッスルモンスターに置き替えてもよいです。その他、苦土や加里、微量要素などの不足は、市販肥料で補います。(硫マグ、硫酸加里、ほう酸など)
9月〜 定植期〜初期生育
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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菌力アップ | 5L | 5〜7日おきに潅水 (4回以上) |
コーソゴールド | 2kg | |
本気Ca(マジカル) | 1L |
【備考】
活着促進、初期生育の促進のため、定植直後は菌力アップ200倍を、1〜2回ほど手潅水します。(どぶ漬けも良い。)
活着後は、左記のとおり。水量は1t程度、十分にしみわたる量。暑い時期や徒長時(窒素過多)には、発根すためイーオス500倍希釈を菌力アップとは3日空けて潅水します。
海王5000倍希釈を葉面散布または潅水すると、初期生育を促進します。さらに、コーソゴールド500倍、本気Ca2000倍を混合して葉面散布すると、病害予防、着花促進等に良い。農薬との混用も可。
11月中旬〜5月 生長期〜収穫期
収量アップ
※ここがポイント!
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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菌力アップ | 5L | 7日おきに継続して潅水 (1〜2tの水で希釈) |
糖力アップ | 5〜10kg | |
コーソゴールド | 2〜3kg | |
本気Ca(マジカル) | 2〜3kg |
【備考】
収穫期間を通じて発根作用を停滞させないことが重要。そのため、菌力アップは年内、および春先3月~4月は必ず施用する。(春先のセンチュウ被害対策にもなります。)
糖力アップは収量アップ、なり疲れ防止で3番花の開花から潅水を始め、着果負担を見ながら継続する。なり疲れがひどい場合や、曇天・低温が続く場合は、3〜5日おきにするなど、糖力アップを増やして対応します。逆に春先、草勢が強くなりすぎるときはやめます。
コーソゴールドは、食味・品質向上、病害予防。栽培後半や、日中暑くなってきたら、尻腐れ(カルシウム欠)が出やすいので、本気Ca2〜3kgをコーソゴールドとは別の日に潅水します。
成長促進
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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タスケルプ! | 2000〜3000倍 | 葉面散布 (月2〜3回) |
【備考】
厳寒期やなり込みの多い時期(なり疲れ対策)、芯止まり対策、または玉太りの促進として、タスケルプ!を葉面散布します。農薬との混用は可です。
花芽・品質向上
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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コーソゴールド | 500倍希釈 | 7日おきに葉面散布 (月2〜3回) |
本気Ca(マジカル) | 2000〜5000倍希釈 |
【備考】
コーソゴールドは、食味の向上、着色促進。本気Caは、花落ちの防止、軟果防止、尻腐れ、裂果の予防に効果的です。本気Caは汚れる場合もあるため、薄めからテストしてください。煙霧機で散布する場合は、コーソゴールド200g、本気Caは100g、それぞれ混ぜずに別々に噴霧します。
着色促進、生理障害予防
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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マジ鉄 | 5000倍希釈 | 7日おきに葉面散布 (随時) |
海王 | 5000倍希釈 |
【備考】
マジ鉄は、光合成と糖の転流を促進、そして物質変換の酵素を活性化します。葉面散布し、新葉のミネラル欠乏を防ぎ、着色促進や花芽分化にも良い。海王は、植物ホルモンの働きを良くし、ストレス耐性も上がります。農薬との混用可。
11月〜 追肥
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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有機百倍 | 2〜3袋 | 畝肩〜畝下 (通路に施用) |
鈴成(粉末) | 2〜3袋 |
【備考】
定植から1〜2ヵ月程度おいて、追肥をします。栽培品目、体系、生育に合わせて毎月、必要量を追肥します。
病害虫発生時
土壌病害(フザリウム、青枯病、半身萎凋病、センチュウなど)
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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菌力アップ | 10L | 潅水(水1t) 3日おき4回以上 |
純正木酢液 | 1000倍希釈 | |
本気Ca(マジカル) | 1000倍希釈 |
【備考】
土壌病害は、必ず初期症状で発見し対応します。青枯病や半身萎凋病、萎凋病、褐色根腐病、その他フザリウムや疫病などの場合は、適用薬剤があれば、殺菌剤等を使用したのち、菌力アップ、純正木酢液、本気Caを多量・集中的に潅水し、病害の蔓延・拡大のリスクに対応します。
ただし、青枯病や半身萎凋病は、病原菌が導管に侵入している場合、回復は難しいので、あくまでも感染拡大防止として、全体または罹病株の周囲を中心に潅水します。
3日おき4回潅水が終了したら、菌力アップの使用量は半分にして、7日おきに潅水を継続します。
ネコブセンチュウの場合は、純正木酢液を糖力アップ5Lに置き換えて施用する。
葉の病害虫(葉カビ、うどんこ等)
商品名 | 10a施用量・倍率 | 施用方法 |
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コーソゴールド | 500倍希釈 | 3〜4日おきに葉面散布(5回) |
純正木酢液またはイーオス | 500倍希釈 |
【備考】
殺菌剤を併用し、葉面散布します。本格にがり1000倍を併用するとなお良いです。にがり、木酢は細胞壁や繊維質を強化し、コーソゴールドは光合成を向上させ、耐病性を高めます。天敵昆虫・ミツバチには影響ありません。
注意点
- 糖力アップは、点滴潅水、ドリップ潅水では詰まりますので使用をお控えください。ななちゃんを推奨します。
- 地域、作型によって、時期が異なると思いますので、生育ステージで判断してください。
- 土壌診断を実施し、データに基づいて施肥設計を行うことをお勧めします。
- 品種や作型によって、施肥量は加減してください。必要な窒素量を基準にして使用量を調整します。