連作障害を乗り越え、みごとな成長曲線!若手生産者のキュウリ栽培事例
宮崎県の若手農家が語る、きゅうりつる下ろし栽培の土作りと病害虫対策!
宮崎県できゅうりを栽培しているSさんは、新規就農からわずか5年目の若手農業者です。その短い間に、地域の部会で毎年トップにランクインする成績を叩き出す実力を持っています。
Sさんの成功の秘訣は、いわゆる「つる下ろし栽培」という独特の方法と、土作りに重点を置いた栽培です。
つる下ろし栽培とは、きゅうりのつるが伸びる度に一本ずつつるを下げ、収穫場所を一定の高さに保つ方法です。日照時間が長く、また長期間温暖な気候が続く宮崎ではメリットのある栽培方法で、この方式で栽培されていらっしゃる方は多くなっています。
この栽培方法のデメリットは、ツル降ろしの作業をこまめに行う必要があり、手間がかかるということと、長い間同じ株を使っていきますから、一度調子が悪くなると大幅な減収となることです。
そこで土作りがまさに生命線になるというわけです。
ところでSさんが、サンビオティック製品を知ったのは3年ほど前です。きゅうりの栽培がまだ2年目でしたが、連作障害に悩まされていました。根こぶ線虫、つる枯れ病、うどんこ病が同時に発生し、「今季は本当に最悪だ」と嘆いていました。そんなときに、ご相談をお受けしていたことを覚えています。
サンビオティックで一躍トップレベルの農家に躍進!
そこで、土作りの問題を解決すべく、いろいろ調べ、たどり着いたのがサンビオティックの製品でした。病害虫対策やきゅうりの栽培においても実績があると言うことで、信頼できると思いました。
サンビオティックを導入した年は、最初から取り入れることにしました。病気になったり、調子が悪くなってからやるのでは遅いからです。やっぱり、土作りが大事との思いがあったので、対症療法ではなく、根本から取り組みたいと思われたんですね。
まずは、太陽熱消毒の時に菌力アップを使用することから始めました。そして定植後、栽培期間中の土壌管理にも、菌力アップを全面的に取り入れることで、きゅうりの生育が非常に順調になりました。
その結果、なんとSさんは部会でトップレベルの成績を叩き出すようになりました!新規就農者のミラクルだと、きっと周りの方は思ったでしょうね!
しかし、Sさんは確実な手応えを感じていました。前年の不作からの一転です。「土作り、根作りでこんなに変わるんだ」ということを実感したといいます。
年々成長し、進化するきゅうり栽培!
サンビオティックを取り入れて3年目の今作。Sさんのきゅうり栽培は、ますます進化、成長しています!まさに底力(そこぢから)が違うといった感じでしょうか。
地域の生産者との違いが出るのは、やはり気象条件が厳しくなったときでしょう。
昨年の年末ごろのことです。全国的な寒さが続いている時期で、宮崎県も例外ではありませんでした。寒さの影響で、年末の需要期にもかかわらずきゅうりが不作となり、市場では価格が暴騰。ものすごい高単価がついていましたが、そのころきゅうりを出せる生産者はあまりおらず、だせてもわずかという状況でした。
ところが、底力がでるのはこういうときですね。
Sさんの圃場では、このような状況でも、収量が上がり続けていたといいます。
Sさんが出荷場にいくと、「あれ?なんでみんな出さないの?」というくらい、出荷されているきゅうりの大部分がSさんのきゅうり、という状況だったそうです。やはり、厳しい条件の時ほど、差が出るものなのかもしれませんね。
絶好調の理由には、きゅうりの管理そのものが良いこともありますが、やはり、土作りに力を入れていることが大きいといいます。
Sさんは、土の中の有機物を不足させないために、今期はバガスという植物性有機物を2トン/10a、それ以外にも堆肥や米ぬかを3トン/10a近く入れています。そして、そこに菌力アップをしっかり施用しています。おかげで、土が団粒化し保温効果も上がっているのでしょう。また、微生物による穏やかな発酵熱により地温が1~2℃上昇し、植物が成長しやすい環境が整っていたかもしれません。だから寒さに強いのだと思います。そして土壌からCO2が出てきて、さらに光合成を促進しているのだと考えられます。
サンビオティック資材は、本物。
Sさんは、「土作りって、人に例えると健康作りだと思うんですよね。やっぱり根が植物の健康を作っていますから。いかに植物が心地よく根っこを張れる環境を作るかでしょうね。」と語ります。さらに、きゅうりにとって必要な燃料や肥料代は、削減することを考えず、きゅうりの健康を第一に考える姿勢が伝わります。
Sさんが使用しているサンビオティック製品について感想を聞くと、「サンビオ資材は本物ですよ。きゅうりに菌力アップとコーソゴールドは、絶対欠かせませんよね。それと、マジカル、イーオスも良さそうなんですよ。イーオスは去年より多めにやってるんですけど、きゅうりの太りが良いみたいですよ!」とのことでした。
Sさんの話から、きゅうりを我が子のように愛情を持って育てていることが伝わります。また、新しい発見を次々と栽培に取り入れていく姿勢が、わずか数年で地域でもトップレベルになった要因であることがわかります。
「環境制御が流行っていますが、5年目の僕がこの成績を出せるのは、やっぱりサンビオの力があってと思います。まだまだ人生変えたいですし、宮崎のハウスきゅうりの中でもっと活躍できるように頑張りたいです!」(Sさんは、CO2など環境制御を導入していますが、「環境制御だけでは十分ではない」、という意味です。)
こんな意欲的な言葉が出てくるSさんを、私たちの資材が応援できるなんて、本当にこちらまで嬉しくなってしまいます!
地域全体で2位の成績!33トンの偉業!
6月25日までの栽培期間を終え、集計してもらったら、最終的な結果はなんと、地域で2位!!反収33トンという成績を達成されたそうです!昨年の自己ベスト28トンから、5トンも成績を伸ばすという、大偉業です!
一位のチャンピオンは、35トンだったそうですから、わずかに及ばず、というところですが、いえいえ、問題はそんなことではありません。毎年、どんどん進化し、成長しているということが何よりも素晴らしいことです!!
「1位の方は毎年チャンピオンですから、その人を超えることはまだまだ難しいとは思いますが、チャレンジャーとして全力で挑戦していきたいと思います!」と次作への意欲も満々です。わずか5年目でこの成績と意欲です。すごい人ですね!
農業は伸びしろがある産業
Sさんは、本当にこれからの農業を担っていくリーダーだと思います。農業で人生を変えられるということを、実感として感じていらっしゃいます。そして、そのためにはやはり「土」に注目することだといいます。
「農業はやり方次第で、まだまだ伸びしろがある産業だと思っています。そして、その伸びしろを作ってくれているのは、土です。大地のいのちです!」と、弊社の会社名に掛けて、農業にとっての大切な視点を教えてくれました。
きゅうりだけでなく、トマトやナス、しょうがや、果樹にも通じる、非常に価値のある、重要な視点だと思います。すべての作物で、ぜひ皆様にも意識していただきたいメッセージだと思います。
さてSさん。いま、前作が終わったと思ったら、すぐに太陽熱消毒に入り、次作の準備が始まっています。
息をつく暇も無いというところでしょうが、前向きに、希望を持って農業に取り組めるって素晴らしいですね。まだまだお若いとは言っても、無理をせず、体だけは大切に『持続可能な農業』を目指してほしいと思います。