ミカン栽培 糖度アップの原動力は
佐賀県のミカン農家Oさんは、3年前よりサンビオティック資材を導入されている農家さんです。
お伺いすると今シーズンも絶好調でしたのでご紹介します。
「ミカンづくりが、一番面白いですよ。」
そう言うOさんは、3年前、サンビオティック資材である「鈴成」の効果に驚き、それ以来、全面的にサンビオティックを採用しています。
「本当に言われた通りにしたら、びっくりするほど変わりました。」と、非常に効果を実感していらっしゃいます。
下の写真は、お伺いしたときの、上野(極早生)の品種です。
どの木を見ても、まさに鈴成り、という感じです。サイズは、LMサイズで、浮皮は全く見られません。
春、夏で鈴成をやり、さらに有機酸カルシウム(マジカル)を何度も葉面散布しているので、肥大が良くても、実は締まって、腐れもほとんど出ないそうです。
その収量も素晴らしいレベルですが、さらに驚くべきは、その品質です。
今年は干ばつ年だったとはいえ、極早生でBRIX 14.7度とは、本当に驚きです!
まさかと思い、何個か測ってみましたが、いずれも13度以上です。食べると、じょうのうは柔らかく、ほとばしる果汁に濃厚な甘味とうま味があります。酸味がしっかりしているので、食べ応えは十分です。
極早生がここまで美味しくなるというのは、正直いって私もびっくりしました。
そして、次に回ったのは、大津4号(晩生)の畑です。
この時は、まだ着色していませんでしたが、その見事な成り込みに、思わずうなります。
ちょっと青くて見えにくいかもしれませんが、樹の内側までしっかり成り込んでいて、何と言っても葉の多さが際立っています。これだけ成っていても、葉果比は30くらいに見えます。
「今年は、JAの共進会で、偉い方がそろって、うちの園地を見学に来られましたよ。皆さん、こんなに成り込むのはすごいと、驚いていましたね。ミカンがこんなに成るのかと、目を丸くしているかたもいらっしゃいましたよ。あ、そうそう、葉の多さにも驚かれてましたねぇ。」
「もちろん今年も、プレミアム天山に選ばれましたよ。」と、いつものことのようにお話しくださいました。
「プレミアム天山」とは、佐賀県のミカンの頂点に輝く、トップブランドのミカンです。
糖度、酸度などの食味と、外観など、佐賀県でも最も厳しい基準で園地が選ばれており、佐賀県でも数えるほどしかエントリーされない最高級ブランドです。
定年退職を目前に、ミカンづくりを始めて見ようと取り組み始め、サンビオティックを取り入れて一気にトップブランドに上り詰めたのですから、その感性と努力は、驚きというほかありません。
「今年の天候のせいもあって、仕上がりにはまだ課題もありましたけど、収量も品質も、まずまずでしたね。糖度は、上野(極早生)で14度くらい、大津4号(晩生)なんかは最高20度ありましたよ。成り込みも、まさに鈴成でしたから、良かったですよ。」とOさんの喜びは止まりません。
栽培のポイントは、鈴成や有機百倍をしっかりと使いこなし、樹勢を強く葉を多く保つことです。
やはり、葉が光合成の工場ですから、ミカン園の改善は、まずは葉を増やすこと。
その為には、菌力アップで根を増やし、そこに良質の肥料があればよいということでしょう。
Oさんの畑に、もう切ろうかと思っていた枯れかかった樹がありました。
そこに、サンビオティックの肥料をやったところ、みるみる回復して葉を増やし、ついに今年は実をたくさんつけたのには驚かれていました。
着果さえすれば、あとは、コーソゴールドや、本格にがり、有機酸カルシウム(マジカル)の葉面散布で、果実品質を最高ランクに引き上げることができます。
今年は、新しい取り組みもしました。デコポンの酸抜けのために、糖力アップを駆使しています。
「デコポンには、酸抜けのために糖力アップを5回もやりましたよ。お陰で糖度も高くて、酸は本当に抜けました。本当にいい事を教えてもらいました。有機酸カルシウムのお陰で、貯蔵してても腐れがほとんど出ないんですよ。本当に楽しいですよ。」
「本当に良い資材を紹介してもらって、ありがとうございます。」と、Oさんは笑顔でおっしゃいます。
「今年もまた、ミカンを植えているんですよ。少しずつですが、もっと広げていきたいと思っています。」
Oさんは、まだまだ意欲に燃えています。今年も、またミカン園を拡大するというから、素晴らしいですね!
ぜひこれからも元気に頑張ってほしいと思います。
※本記事は、サンビオティック農業通信第25-0212号記事を加筆修正したものです。