サンビオティック体験記

シャインマスカット 2年連続5トン/10a超えを目指して!

サンビオティック加温ぶどう(シャインマスカット)2年目の目標!

今回ご紹介するのは、加温シャインマスカットの栽培に取り組むMさんです。「いろいろ土作りのこと教えてくださいよ。」とお誘いがあったので、畑にお伺いしたのは4月の後半のことでした。

畑に入るなりびっしりと成こんだブドウ!「うわあっ!すごいですね!」思わず声が出てしまいました。

Mさんは、家業のブドウ農家を継いで4年目の若手生産者です。これまで農業関係を含めて、いろいろな職業を経験して、「やっぱり農業が一番いい」と家に戻ってきたそうです。

Mさんの目標は、『とにかく美味しくて、大きいシャインマスカットを作りたい!』ということです。そこでいろいろな情報を集めているうちにサンビオティックを知り、昨年から導入しています。

肥料は少なく、土を豊かにしていくことが大事

Mさんが、サンビオティックに興味を持ったのは微生物資材「菌力アップ」の存在だそうです。

「やっぱり微生物が多いほど、土がふかふかになって根の張りも、肥料の吸収も良くなると思うんですよね。普通は収量を上げるために、肥料をバンバンやるっていう考え方が多いですけど、自分は肥料は少なくして有機物とか微生物で土を作っていくことが大事と思うんですよね。」とMさん。まだ就農して長くないのに、土作りについて熱く語ってくれます。

「肥料をたくさんやっても、土の成分が偏ってくるし、余分な枝が出るだけですもんね。肥料は最低限、少ない方がいいと思ってるんですよ。普通この辺りは、窒素成分で、反当15~20kgくらいやるんですけど、もっと減らしていきたいと思って、今年は3割くらい減らしてるんですよ。」とのこと。

シャインマスカット4月22日肥大状況
4月22日の肥大状況

それでも、しっかり堆肥などの有機物をやっているので地力は十分なようです。びっしりと成こんだブドウも、順調に肥大していて、畑は圧巻の景色です。

「今年は、何トンくらい目指してるんですか?」と聞くと、驚きの答えが返ってきました。

去年は、反当5トン取れたんですけど、今年もそのくらい目指してやってるんですよ。今のところは順調にいってますから、なんとか行けそうかなって思います。」

いやいや、すごいですね!なんとMさん、昨年の成績で反収5トンもの収量を上げたそうです!詳しく聞くと、一房の平均は約550gで、反当9000房もの成績をたたき出したそうです!!本当に見事な成績です!

そして、その成績を今年も実現できそうな勢いというから、これまた凄いですね!

サンビオティックフル活用で見えてきた土作りの答え

 先述のようにMさんが、シャインマスカットの栽培で大事にしているのは、やはり土作りです。ものすごい量の着果量をつけても負けないために、土作りは絶対におろそかに出来ないと言います。

畑の土

『見てください!土が団粒化してきたんですよ!菌力アップばやったら、ふわふわしてきたんで、こいは良かね~、って思いましたよ。』

 Mさんは、今ではサンビオティックをフル活用しています。肥料は有機百倍と鈴成を施用し、着果負担を軽減するため、菌力アップを収穫1ヶ月前まで潅水しています。サンビオティックに変えてから、土が団粒化するから、発根が発達し、結果的に、肥料代を減らすことにも繋がっていると言います。


 今年は、新たに葉面散布にも取り組んでいます。コーソゴールドやイーオス、マジカル、海王など、ステージに合わせて散布し、収量をとりながらも、味の追求も忘れていません。

 『シャインマスカットは、味も大事ですもんね。美味しかブドウば作らんば、他の人より安く買いたたかれたら意味ないですもんね。』と、現実的な経営方針もしっかり考えていらっしゃいました。

シャインマスカット栽培のコツをこっそり教えます

シャインマスカット畑

『自分がやってみて分かったのは、シャインマスカットの場合は、肥大はイーオスの潅水が効きますね!そして、味はコーソゴールドの葉面散布がいいですよ。あんまり教えたくないですけど、これが一番のコツと思いますよ!』と言います。

シャインマスカット肥大6月中旬
(6月中旬)の粒張り
シャインマスカットの粒重量
(7月中旬)1粒20g以上ある

本当に肥大期にイーオスの潅水をするとどんどん太るそうです。お伺いした7月中旬に粒の重さを量ってみると、なんと20g越えの大粒ばかり。驚きますね!

「いま市場に出したら、10~15gくらいの小粒ばかりで、うちのは大きかって、喜ばれるんですよ!」と、イーオスの効果を教えてくれました。

 本当にMさんのシャインマスカットは一粒一粒が立派です!市場で多くのシャインマスカットがあふれる中、Mさんのものは一際目立っていて、最高値を維持していると言います。やっぱり『儲かる農業』というのは、何かで人より抜きん出ないといけないものなんですね。

シャインマスカットBRIX
(6月中旬)BRIXはすでに17度前後をマーク

 そして、粒張りもさることながら、味も良いから驚きです!今年のような長雨、天候不順の中、6月中旬にはすでに果汁糖度は17度前後をマークしたそうです。

 肥大も、味も素晴らしいですね!

『糖度は、今の時期で17度超えれば上等ですよ!コーソゴールドをやりよるし、これからまだ上がりますからね。渋みも無いし、皮も薄いし、おかげで今年も良か出来になってきたですよ!』とMさん、嬉しそうです。

果たして今期の収穫実績は!?

8月上旬、そろそろ収穫も終わった頃かと思い、Mさんの畑にお伺いしました。

収穫後シャインマスカット
収穫後シャインマスカット2

シャインマスカット糖度

『去年は、収量も味も良かったですからちょっとだけ不安あったんですけどね。でも今年も最後まで樹勢も落ちずに、収量5トン行きましたよ!糖度も20度オーバーで美味しかったですよ。良かったです!サンビオティックのおかげですかね!ははは!』

収穫後も手入れに忙しそうなMさんでしたが、素晴らしい成果!に私も嬉しくなりました!

農業歴の浅い若手生産者でも、土作りという一番大事な部分への投資と、植物生理を理解した肥培管理を実践すれば、ここまで出来ると言うことを見せてくれたと思います。日本のシャインマスカットのブランド価値を上げるためにも、これからもぜひ頑張って欲しいと思いました。

全国のブドウ生産者の皆さんにも、ご参考にしてください!