サンビオティック体験記

コーソゴールドで毎年安定のイチゴづくり

イチゴ栽培は安定が大事。失敗しない農業

佐賀県に夫婦ふたりで、イチゴ作りに励むSさんという方がいらっしゃいますのでご紹介します。
梅雨の合間、久しぶりの青空の中、Sさんの圃場を尋ねました。

「Sさん、こんにちは!ちょうど育苗中ですね。今年はどうですか?」

「ああ、おかげで調子いいですよ!雨が多いですからね、ちょっと心配してましたけど、ご覧の通り。色がいいでしょう?病気もなくうまくいっていますよ。」と

Sさんは、笑顔で答えてくださいました。

気が付いてみると、Sさんがサンビオティック資材を使い始めて、早いもので8年にもなります。
イチゴには、菌力アップコーソゴールド本格にがりを使っており、今年は初めて、元肥に鈴成を導入する予定です。

「Sさん、サンビオティック資材をやって(経営的に)良かったですか?」と聞いてみました。

「悪いものは使いませんよ。初めて使ったのはコーソゴールドでしたね。あの時は衝撃でした!やったところと、やってないところの差には、びっくりしましたから。葉の厚み、展開スピード、イチゴの花と品質。いろんなメーカーさんが来て、色んな資材を置いていきますけど、あんなに差が出た資材は初めてでしたね。」

「8年前は恥ずかしながら、スタートで出遅れてしまって、当JA管内で200数十名のイチゴ農家のうち、最下位に近い成績だったのが、コーソゴールドでどんどん追いついて、終わってみたら5位以内ですよ。ほんと、出会えてよかったと思ってますよ。今年は、さらに「鈴成」に挑戦してみますよ。」と答えてくださいました。

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Sさんはいつも、サンビオティックの考え方と共感するところがあると言われています。つまり、「まずは土作り、根づくり」であると。Sさんの栽培方式は、太陽熱消毒を取り入れた不耕起栽培です。
バーク堆肥と菌力アップでの土づくりと、少量の継続的なミネラルを重視していて、チッソ施肥量は地域でもとても少ない(元肥N11kg/10a)のに、収量は地区平均の1.5倍近くも取られています。
チッソではなく、「地力」で育てていくということを重視していらっしゃるんですね。

菌力アップの窒素固定菌は効いてると思いますよ。バーク堆肥との相性がいいですね。発根がいいから、成り疲れもほとんどないですし、厳冬期でも収穫できるんです。イチゴ栽培は、安定が一番ですよ。毎日、毎年、同じように収穫できる。失敗しない農業というのが大切ですよ。そのために、菌力アップやコーソゴールドが役に立っていますよ。」とSさん。

こういう考え方、素晴らしいですね!農業は、1年1回しかない勝負ですから、1回の失敗が致命傷になることもあります。異常気象が多い中、病気や天候に左右されない安定した農業経営のためにどうするべきか、ということをいつも考えている姿勢には、感心させられます。

そしてさらにすごいのは、Sさんの栽培は、農薬散布も極端に少ないのです。

「やっぱり、自分が作ったイチゴを孫が食べて喜んでくれるのが、一番うれしいですよ。だから、農薬は、ほとんどやりません。定期的にやるのは、天敵農薬くらいですかね。だから、コーソゴールドを3日に一回、ミスト機でやるんですよ。1回に100ccとか200ccしか使いませんけど、これで、うどんこ病もゼロですよ。生長の具合を、葉の色、状態を見て、液肥でコントロールすることが大切ですよ。」

毎年4月には売上計画をクリアーするということで、ゴールデンウィークごろ栽培をやめ、地域の保育園などに開放してイチゴ狩りを楽しんでもらうなど、地域思いで子供が大好きなSさん。栽培後は、家族旅行が、何より楽しみだとか。これからも、安定したイチゴ作りを楽しんで続けていってもらいたいな、と思います。

イチゴの不耕起栽培、半不耕起栽培のすすめ

Sさんは、もう10年弱もの間、菌力アップを活用しての不耕起栽培を行っています。
不耕起栽培には、非常にメリットがあります。その概要を簡単にご紹介しますので、皆様の畑でも、少しずつ試されてはどうでしょうか?

不耕起栽培のメリット

  • 労力軽減
  • 肥料代の削減
  • 水はけが非常に良くなる
  • 発根が良い

土壌消毒のすすめ

連作圃場で最も問題になるのは、ネグサレセンチュウと炭疽病、萎黄病、その他の病害です。
そのため、太陽熱消毒による土壌消毒を行っています。

太陽熱消毒マニュアルはこちら

不耕起栽培では、基本的に畝を崩しません。そのため、まず地上部のイチゴの残渣を刈り取ります。
これは、畝の上や通路にばらまいて構いません。その後、米ぬか500kg、石灰100kg、堆肥1〜2t、元肥(適宜)、ミネラル資材(適宜)などを、畝上に散布し、管理機で軽く混ぜ合わせます。
ポイントは、元肥の窒素を、10kg程度にすることです。できるだけ少なく、初期生育に必要な分だけにすることで、微生物への影響を減らし、土壌団粒を壊さず、不耕起栽培のメリットを生かしていきます。(すべて10a当たりの記載です)

その後、畝を再度整え、潅水チューブを敷設し、透明マルチを被覆します。
透明マルチは、穴が開いてないものを使用し、出来れば2重被覆すると理想的です。

そして、マニュアルに記載の通り、数日かけて水を潅水していきます。
その時、菌力アップや糖力アップ、また糖蜜などの発酵促進剤を一緒に流していくことで、スムーズな温度上昇を目指します。

時期は、梅雨明けをめがけて7月〜8月に実施します。太陽熱消毒実施後には、菌力アップ10Lを潅水し、微生物相の再構築をしておきます。

イチゴの育苗のすすめ

苗の確保はもちろん、炭疽病や萎黄病などを、本圃に持ち込まないために、苗自体が耐病性を高める必要があります。子苗の育苗培土には、鈴成を5〜10%程度、あらかじめ混和しておきます。
これにより、苗の体内には未同化の窒素(硝酸態窒素やアンモニア態窒素)は非常に低くなり、病気に強くなります。(窒素の与え方は、地域慣行と同じで構いません)
また同時に、花芽分化がスムーズで、クラウンもしっかりします。

親苗にも鈴成を施用して起き、菌力アップと糖力アップを1週間に1度潅水し、太くしっかりしたランナーを出します。子苗には、菌力アップとコーソゴールドを週に1回頭上潅水します。
もちろん、水はね防止のため、高設での管理と、適切な空間、間隔の確保、水やり時間の検討(乾きやすく風通しの良い時間帯)が重要です。

イチゴ本圃の管理について

本圃では、定植後から、菌力アップを施用します。根回し水と一緒に数回、活着後から2ヵ月程度は菌力アップを1週間に1度は、欠かさず継続します。
同時に、コーソゴールドの葉面散布も週に1〜2回実施します。花芽分化を促進します。

定植後1ヵ月後程度から、糖力アップの潅水も行います。生育や目標収量に合わせて、糖力アップ5kgを週1〜2回程度潅水します。成り疲れを防止すると同時に、玉太りが非常に良くなり、サイズが1〜2ランク上がります。菌力アップ5L、糖力アップ5kg、コーソゴールド3kgとの混合がお勧めです。

特に、コーソゴールドの葉面散布は、花芽分化を促進すると同時に、蜜蜂の動きが良くなり、奇形果が減り、秀品率が格段に上がります。ぜひお試しください。

品質向上や、病害、ダニなど様々な状況、症状に合わせて、純正木酢液(病害虫)や本格にがり(うま味、害虫)、海王(うみおう)(着色促進)、などを活用します。