コスパ最強のバイオスティミュラントは何だ!?

皆様、こんにちは!
ここ数年で、「バイオスティミュラント」という言葉を、本当によく耳にするようになりました。サンビオティックは、この20年、ある意味バイオスティミュラントの先駆けのようにやってきましたので、ようやく時代が追いついてきた?と思うのは勘違いでしょうか。笑
それにしても、猛暑や干ばつ・乾燥、豪雨災害、異常気象が当たり前になってきた中で、バイオスティミュラントに期待を寄せる生産者が非常に増えているのは、当然と言えば当然です。本来農業は、肥料や農薬よりも、土作り、環境作り、そして植物そのものの強い生育を実現することの方が、重要なこと何ですよね。
ただ「バイオスティミュラント、いざ導入しよう!」と調べてみると、これがまた種類が多い。。。海藻エキス、フルボ酸・腐植酸、アミノ酸、微生物資材……。カタカナの凄そうな名前の商品がずらり!海外のものや、全く新しい技術!と謳うものも多く、資材店に行くと圧倒されるのではないでしょうか。中には、非常にお高いものも少なくありません。「名前は格好いいけど、本当に聞くのだろうか?」「結局どれを選べばいいの?」と、頭を抱えてしまう方も多いのではないでしょうか。
今日は、そんな方にこそ読んでいただきたいお話です。
結論から言ってしまえば、バイオスティミュラントはコスパで選びましょう!ということです。高いものが効きそうな気がするのは分かります。でも、私たち農業者にとって、農業はビジネスですからね。判断基準として、コスパ(費用対効果)は大事な観点ですよね!
バイオスティミュラント、いったいどれを選べばいいの?
実はバイオスティミュラントって、日本だけの言葉ではないんですよ。むしろ、海外の方が技術も実績も非常に進んでいるんですよ。実際に、肥料店に行くと、海外製のバイオスティミュラント資材がとても多く並んでいますね。日本製のものでも、実際は海外の原料・材料を混ぜ合わせているだけ、というのが多いですね。(だから高いのだろうな、と思うものが多いですね。)
そんなバイオスティミュラントの先進国では、どんなバイオスティミュラントが効果的なのかと様々な研究が実施されている分けなのですが、その中でも特に注目を集めているのは「有機酸と微生物の組み合わせ」がスゴイ!という研究成果なんです。
これはとっても面白い話なんです。これまでは、肥料でもバイオスティミュラントでも、一つひとつの資材を「単体で」評価し、使うのが当たり前でした。海藻エキスは海藻エキス、微生物は微生物、というふうに。ところが最近、その常識が少しずつ変わってきているんです。
キーワードは相乗効果!ということでしょうか。
世界の潮流は「組み合わせ」へ──1+1を3にする
近年の研究で注目されているのは、異なるタイプのバイオスティミュラントを「組み合わせる」と、単体で使うよりも、土の中の微生物にずっと大きな良い影響が出る、ということです。
一つの資材で一つの問題を解く。それも正解の一つです。でも、性質の違うものを組み合わせると、足し算ではなく掛け算のような効果が生まれることがある。これが、いま世界中の研究者やメーカーが本気で追いかけているテーマなのですね。
注目の海外記事をご紹介します
その流れがよく分かる記事がありましたので、ご紹介します。農業の専門メディア「AgroPages」が2024年に掲載した、米国のバイオスティミュラント企業バレント・バイオサイエンス社の研究を取り上げた記事です。
この記事の中で、私がいちばん「おっ」と思ったのは、研究者のレイチェル・スレイター氏のこの言葉です。
「私たちが期待しているのは、1+1が、3になるような、相乗的な反応です。」
なんとも夢のある話ですよね!
実際、同社が行ったトウモロコシでの圃場試験では、有機酸系の資材と微生物資材(複数の微生物のまとまり=微生物コンソーシアム)を一緒に使うことで、生育の勢い、葉や茎の窒素含量、根や植物体のボリューム、そして収量に、統計的にもはっきりとした増加が見られたといいます。
単体ではなく、組み合わせたときにこそ、ぐっと伸びた、という点が肝です。さらに面白いのは、これを葉面散布したときにも、土の中の微生物の多様性と量が増えていたとのこと(こちらは「さらなる研究が必要」とも添えられていますが、面白い兆しですね)。
もう一つ同様の現象──小麦の2年間の試験でも
「アメリカのトウモロコシの話でしょう?」と思われた方も、いるかもしれません。ごもっともです。そこで、もう一つご紹介させてください。今度は、きちんとした査読つきの学術論文です。
2025年に学術誌『Microorganisms』に発表された、中国・黄河デルタの塩害土壌での小麦の研究です。
この研究では、腐植酸(フミン酸)を、単体で使った場合と、微生物資材(この試験の場合は、バチルス菌やトリコデルマ菌)と組み合わせた場合とで、なんと2年間もじっくり比較しています。
結果は、はっきりしていました。
腐植酸だけでも収量は4〜5割ほど上がったのですが、微生物資材と組み合わせると、なんと収量は最大で約76%も増えたのです!
土の塩分は大きく下がり、土の団粒構造(土のかたまりの安定度)は2倍以上に改善したそうです。論文は、これを腐植酸と微生物資材の「相乗効果(synergistic effect)」とはっきり結論づけています。そしてこれは塩害土壌という、植物に非常にストレスの掛かる環境下での試験というのも大変価値のある研究です。
私たち雨の多い日本では、塩害土壌なんて関係ないと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、そんなことはないのですよ。ハウス栽培の非常に多くの畑土壌は、実際に肥料分や塩類が集積し、作物が育つギリギリのところで栽培している例は、まったく珍しくありません。アスパラガスやトマト、キュウリ、イチゴなど、特に地下水位の高い場所や、水はけの悪い圃場では、そのようなところが多いんですね。
こういった塩類集積の進んだ圃場では、植物は常に強いストレス下にさらされた状態で栽培されています。また、実は露地であっても夏場の高温や乾燥というのは、植物は塩類障害に似たストレスを受けています。どちらも、水が吸えない、というストレスなんですよね。
そんな中で、本研究結果はとても心強いものです。厳密な意味で有機酸と腐植酸は違いますが、広い意味で似たようなものです。そこに微生物をプラスすることで、相乗的な効果が見られたというのは、やはり大変重要な研究結果です。
このように、地域も使った資材も違う2つの研究が、そろって同じ方向を指している。これが、研究者が改めて見つけたバイオスティミュラントの新しい潮流というわけですね!
「有機酸系の資材 × 微生物」は、もう一部の人の経験則ではなく、世界で確かめられつつある確かな道筋なんです。
「有機酸×微生物」、それは、イーオス+菌力アップと同じ発想です
さて、ここまで読んでくださった方は、もうお気づきかもしれません。
2つの研究に共通しているのは、「有機酸系の資材」と「微生物資材」を組み合わせる、という発想です。トウモロコシの試験では有機酸を使った技術、小麦では腐植酸、と中身はそれぞれ違いますが、どちらも“有機酸の仲間”を微生物と組み合わせている点は同じですね。


そして、弊社のイーオスは酢酸という有機酸、菌力アップは微生物資材です。つまりイーオス+菌力アップは、世界が注目するこの「有機酸系 × 微生物」という発想と、ぴたりと同じ組み合わせなのです。
酢酸が植物のストレス耐性を高める働きについては、以前のブログで理化学研究所の研究をご紹介しました。植物に酢酸を与えておくと、防御の指令役である「ジャスモン酸」が誘導され、高温や乾燥に強くなる、というあのお話です。まさに有機酸系バイオスティミュラントの代表選手ですね。菌力アップのほうは、250種類もの好気性微生物を配合した、いわば「微生物のチーム」。海外の研究でいう microbial consortia(微生物コンソーシアム)や microbial fertilizer(微生物資材)とは、まさにこういうもののことです。
もちろん先にご紹介した研究で証明されたのは、あくまで「有機酸系の資材と微生物を組み合わせると相乗効果が出やすい」という大きな原理のほうです。けれど、その原理を、ずっと手軽な形で、すでに実践できる。それがイーオスと菌力アップなのだと、私は考えています。
なぜ、コスパでこれに勝るものはなかなか無いのか
実際にやってみると分かります。多くの農家さんに喜んで頂いています。
私は、「有機酸と、微生物。この二つを組み合わせること」に勝るものはなかなか無いと思います!相乗的な効果、そして何より掛かる経費が安いからです!
イーオスは、1回に使用する量を考えると、わずか数百円です。(10aあたり)そして、菌力アップも他社や海外の微生物資材と比べると、非常に安い!それは、私自身がコスパにこだわっているからです。「高ければ意味がない」、とまでは言いませんが、「高ければ使えない」というのは現実ではないでしょうか?菌力アップは、一般の農家さんが、本当にグレードの高い商品をしっかり継続的に使えるようにと作った商品なのです。それが、サンビオティックのコンセプトなのです。
コツコツ続けられる。続けられるからこそ、結果につながる。私は、ここがいちばん大事だと思っています。
基本的な技術に戻ってがんばりましょう!
新しくて高価な資材に、つい目を奪われてしまう気持ちは、よく分かります。私自身、新しい技術は大好きですから。
でも、最先端の研究が行き着いた先が「有機酸と微生物の組み合わせ」だったというのも、単純ですが、とても強力な話ですよね。特別に発見された化学物質や、格好いい商品名でなくても、酢酸と微生物という素朴な組み合わせが、いま世界が注目する技術なのです。このことはぜひ、皆さんにも知ってもらいたいなと思います。やっぱり何事も、基本的な技術の積み重ねが大切なんですね。
サンビオティックは、派手な広告などはしませんが、愚直に、まっすぐに、これからも本物の資材づくりに励んでまいりたいと思います。
(参考)
・Combining Biostimulant Products Multiplies Positive Effects on the Soil Microbiome(AgroPages, 2024年8月22日/Valent BioSciences LLC。業界誌記事)
・Synergistic Application of Humic Acid and Microbial Fertilizers…(Microorganisms, 2025, 13(12):2716。査読つき学術論文)
・関連ブログ:エタノールと酢酸による高温・乾燥耐性の向上について(理化学研究所の研究紹介)